Certified Nurse Specialist Course

CNS(専門看護師)コース

専門看護師ってどんな仕事?

専門看護師とは、複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して、水準の高い看護ケアを効率よく提供するための、特定の専門看護分野の知識及び技術を深めた看護師のことです。実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究の6つの役割を果たすことにより、保健医療福祉や看護学の発展に貢献します。専門看護師は、対象に合った看護モデルや概念を活用した実践を行うとともに、医療職者に対する相談者や教育者等の幅広い視点から、看護チーム内外の調整や研究を通して、看護業務全体の質を向上させることが求められます。

専門看護師になるには

大学院の専門看護師教育課程を修了後、日本看護協会が実施する認定試験に合格をする必要があります。
大学院専門看護師教育課程修了実務研修が通算5年以上あり、うち3年以上は専門看護分野の実務研修。

認定されている専門看護分野
(2016年12月現在:13分野)

がん看護、精神看護、地域看護、老人看護、小児看護、母性看護、慢性疾患看護、急性・重症患者看護、感染症看護、家族支援、在宅看護、遺伝看護、災害看護
聖マリア学院大学大学院では、「母性看護」「慢性疾患看護」の2分野のコースを設置しています。

慢性疾患看護専門看護師

慢性疾患を病む人々の看護に必要な理論や概念、CNSの機能について理解し、患者(クライエント)の自己管理能力とQOL を高め、地域社会に貢献しうる高度な実践について修得します。

コースの特色

1

サブスペシャリティに応じた専門的な実践力を培うことが出来る、38単位カリキュラムに対応しています(医学的側面も含め、実践能力育成をより強化)

2

長期履修制度など、柔軟なカリキュラム提供による社会人学生への修学支援をしています(働きながら学べるように、夜間・土日の講義を実施)

3

聖マリア病院を始め、専門的な医療を実施している病院と連携するとともに、演習および実習指導は、指導教員に加え、医師・専門看護師も担当します

サブスペシャリティへの対応

慢性疾患は領域が広いため、糖尿病、呼吸器疾患、消化器疾患、循環器疾患、腎臓疾患、神経難病、脳卒中リハビリテーションなどといった、各自が得意とするサブスペシャリティを持っています。
入学される学生さんのサブスペシャリティに合わせて演習や実習の調整をしています。

慢性疾患看護CNSの活動の実際(聖マリア学院大学大学院・聖マリア病院における活動事例)

糖尿病・生活習慣病患者さんへ外来看護相談を実施、糖尿病チーム回診、カンファレンス、療養指導士育成などに参加、成人発症1型糖尿病患者ケア、早期腎症患者ケア、有職糖尿病患者ケア、糖尿病予防ケアについて、看護介入プログラムを実施しています。

聖マリア病院の方々と、地域の看護師さん向けに、慢性看護についての勉強会を開始しました。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。第1回「看護のこころin筑後」のメンバーです。

関連学会や、慢性疾患看護CNS、糖尿病看護認定看護師さん達とともに、フットケア、慢性看護、糖尿病看護教育など、各種セミナーの企画・運営をしています。

九州慢性疾患看護CNS のメンバーで、糖尿病ケアのためのパンフレットを作成しました。これを用いた看護介入方法について、研究中です。その他、外来看護ケアプログラムも検討中。

糖尿病腎症と上手につき合うために

演習

演習では、地域連携、自己管理技術、患者教育などのフィールドスタディーや、中範囲理論を用いたケーススタディーを実施します。また、基本的な医学的評価・判断に基づく医療処置や管理を学ぶため、聖マリア病院の医師の協力を得て、各診療科で演習を実施しています。
2年次に実施する演習の1つである「療養支援慢性看護学演習ⅠB(2)」では、「臨床病態生理学」「ライフスパンフィジカルアセスメント」で学んだ知識・技術を基盤としペーパーペーシェントや模擬患者を通して症状別マネジメントのためのアセスメント技術を習得します。また、聖マリア病院の医師の方々にご協力いただき、クリニカルラウンドに同行し、患者に必要な検査、薬物療法および処置を学びます。

母性看護専門看護師

各ライフステージにある女性及び周産期にある母子とその家族に対する理論や概念を理解し、高度実践看護師として地域に貢献するために必要な理論に基づく支援技術について修得します。